お腹の赤ちゃんの首のむくみを指摘されて出生前診断を受けた経験談②



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この記事を読まれる前に。

こちらの記事を開いていただき、ありがとうございます。

本記事は、筆者(mae)が、第一子を妊娠中の2018年に、妊婦健診のエコー検査で、胎児の首のむくみ(NT)が厚いことを指摘され、出生前診断を検討し、クアトロテスト(母体血清マーカー検査)を受けた体験談を綴っております。

これから先の内容には、胎児異常・出生前診断・特定の先天性異常・堕胎についてなど、大変センシティブな内容が書かれております。

また、当時のわたしたち家族の正直な気持ちを記載しておりますので、読んで辛くなる方、不安や不快に思われる方がいらっしゃるかもしれません。

様々な価値観はあるかと存じますが、誹謗中傷は受け付けません。自己判断でお読みいただき、ご自身の感情は胸にしまっていただけますようお願い申し上げます。

前回の記事はこちらです。妊婦健診でお腹の赤ちゃんの首のむくみを指摘された日のことを綴っています。まだお読みになられていない方はこちらからお読みください。

こんにちは、mae です。育児について情報を発信している3児の母です。

今回の記事では、妊婦健診でお腹の赤ちゃんの首のむくみを指摘された翌日に、紹介された大学病院を受診した日のことを綴っています。

約6年前のことなので、すでに記憶が曖昧な部分もありますが、いち体験談としてお読みください。

目次

大学病院の遺伝子診療部で出生前診断について初回のカウンセリング

前日の妊婦健診で突然、赤ちゃんの首のむくみ(胎児のNT)が 3.5mm以上あり、染色体異常などの可能性があることが告げられ、不安・焦り・悲しみ・絶望・・・さまざまな感情で動揺したまま、紹介された大学病院を受診しました。

当時、受診した大学病院では、産科婦人科のなかにある遺伝子診療部で、出生前診断についてのカウンセリングや検査を実施していたので、そちらを受診しました。(現在では体制が変わっているようです。)

出生前診断を受けるためには、まず夫婦揃ってカウンセリングを受ける必要があったため、夫婦で受診し、まずは部屋に通され問診票を記入しました。

問診票で驚いたことは、親族の家系図を把握している範囲で記入する必要があったことです。しかも、死因や病歴、障害の有無なども詳しく記載するように求められました。

そうか、遺伝性の可能性も否定できないということか…。言い表せない重たい感情がズシンと心にのっかりました。

この家系図を求められた時にハッとしたのですが、実はわたしの叔母には、産まれてすぐに亡くなった子どもがいるのです。わたしにとって従姉妹にあたるので、お墓参りに行ったこともあるのですが、わたしは死因を知らずにいました。

赤ちゃんに先天性異常の可能性があることを告げられてから、色々とネットで調べていたので、もしかしたらこの生まれてすぐに亡くなった従姉妹には、先天性異常があったのではないかと頭をよぎりました。そして、ただただ不安になりました。でも、その場で叔母に確認する気持ちにはなれず、死因は不明と問診票に記入しました。

ちなみに後日、叔母や実母と話している時に、この日の話しをしたところ、「その場で電話して聞いてくれたらよかったのに!」と叔母に言われました。亡くなった従姉妹は、13トリソミーで産まれて数日で亡くなったそうです。助産院での出産で、腹部エコーの機会がほとんどなかったため生まれるまで気付かれず、出産してすぐに赤ちゃんは病院に運ばれ、13トリソミーと判明したそうです。

この話を叔母から聞いた時に思ったのは、なぜ今まで疑問に思わなかったのだろうということです。21トリソミー(ダウン症候群)については少しだけ知っていたものの、13トリソミーや18トリソミーのように産まれてすぐに亡くなる先天性異常があることを、わたしはずっと知らずに生きてきました。病気で亡くなったと思っていた従姉妹は、13トリソミーだった。わたしは本当になにも知らずに、世間知らずのまま命を授かったんだということが、すごくショックでした。身近に知る機会があったのに…。

話しが逸れてしまいましたが、問診票の記入が終わると、出生前診断についての動画を視聴するように言われました。動画の内容は、染色体や一部の先天性疾患(21トリソミー・13トリソミー・18トリソミー)、出生前診断の種類などについてでした。大体のことはネットで調べていたので、わからない内容はありませんでした。

胎児の首のむくみを測定するため、認定医師による腹部エコー検査

次に、主に赤ちゃんの首のむくみ(NT)を正確に計測するため、超音波検査(腹部エコー検査)をしてもらいました。

その際に知って驚いたのですが、赤ちゃんの首のむくみを計測するのは、赤ちゃんの向きなどさまざまな条件がすべて揃っていないと正確に計測するのが難しく、産婦人科の医師のなかでも、特別な資格を持っている人にしか正確には計測できないんだそうです。そして、わたしが受診した大学病院には、ちゃんと認定を受けた医師が在籍していました。(FMFという英国のNT計測の資格のようです。)

腹部エコーでは、首のむくみの測定のほかにも、21トリソミー(ダウン症)の特徴である鼻骨の短さなどがないかなど、さまざまな箇所を丁寧に確認してくれました。

結果は、首の浮腫が 3.5mm(前日、かかりつけの産婦人科での計測値は 4.7mm)で、そのほかに気になる部分はないとのことでした。

胎児の首の浮腫は?検査の結果と染色体異常の可能性について

エコー検査が終わり、次に部屋に呼ばれたときに、「First Trimester Screening Report」という結果の紙を渡されました。すべて英語で書かれたものでした。調べてみると、「First Trimester」というのは妊娠初期を意味するようで、妊娠初期スクリーニングテストを受けたという形になっていたようです。

お医者様が、重要な部分だけ丸を付けて説明してくれました。

当時わたしは28歳(妊娠13週4日)赤ちゃんの首の浮腫は3.5mm。首の浮腫の厚さ以外に問題がなかったことはよかったのですが…

一般的に28歳の女性が出産する場合、21トリソミー(ダウン症候群)の赤ちゃんがうまれる確率が【1/798】に対して、わたしのリスクとしては【1/443】。確率が倍程度になっていました。

18トリソミーについては、28歳の女性が出産する場合、【1/2057】に対して、わたしのリスクとしては【1/961】

13トリソミーについては、28歳の女性が出産する場合、【1/6422】に対して、わたしのリスクとしては【1/1031】

ちなみに、別途いただいた資料の中には、赤ちゃんの首の浮腫(NT)が厚くなると、トリソミー発生率が高くなるという表もあり、胸が苦しくなりました。

そもそも、28歳の女性が約800人出産したときに、21トリソミーの赤ちゃんが1人うまれるという確率について、みなさんはどう感じますか?わたしには確率がとても高く感じて、正直驚きました。それなのに、わたしは赤ちゃんの首の浮腫が厚く、確率が2倍に上がっているわけです。とてもではないけど、「大丈夫だろう」とは思えませんでした。

出生前診断の種類は?いつまで中絶手術ができる?

出生前診断については、医療機関などがたくさん情報を出しているので、詳しく調べたい方はネットですぐに調べられます。この記事では少しだけ触れておきますが、まず出生前診断は、大きく2つに分けられます。【確定的検査】と【非確定的検査】です。

【確定的検査】には、羊水検査(妊娠15週〜)と、絨毛検査(妊娠11週〜13週)があり、どちらもお腹に針を刺して、羊水または絨毛を採取し、染色体検査をおこないます。どちらも偽陽性がなく確定の結果が出るのですが、お腹に針を刺すので、感染・出血・破水・早産などのリスクがあります。費用は約10万円で、検査をしてから結果が出るまで約3週間かかります。

【非確定的検査】には、超音波検査・オスカー検査・クアトロテスト・新型NIPT検査などがあります。確定的検査と違い、お腹に針を刺さずに、超音波(エコー)や採血での診断になるため、リスクはありませんが、確率しか分からなかったり、検査の感度が100パーセントではなく偽陽性の可能性があります。※検査の内容や感度、費用について詳しく知りたい方は、別途調べてみてください。

ここでひとつ、重要なことを書いておきます。

人工妊娠中絶ができるのは、妊娠22週未満(21週6日まで)と法律で定められています。また、妊娠12週以降の中絶は、【中期妊娠中絶手術】となり、人工的に陣痛を起こして出産をする方法が取られるため、妊娠初期の中絶手術と比べて、入院日数も長くなり、体への負担もあります。また、死産届を役所へ提出する必要なども出てきます。

当時わたしは妊娠13週を越えていました。この時点で、もし今回の妊娠継続を諦め、胎児を中絶する場合、通常の出産と同じ形で、お腹の外に出れば生きられない赤ちゃんを無理やり産み落とさなければならないわけです。

出生前診断を受けることも、中絶(堕胎)することも、とても重たい選択であり、わたしは恐ろしい選択をしなければならないのだと感じました。

医師からは、検査によっては結果が出るまでに日にちがかかるため、結果が出てからお腹の赤ちゃんをどうするか(妊娠継続するかどうか)を考える時間がほとんどないため、出生前診断を受ける前にある程度どうするかを夫婦で方向性を一致させておくようにと言われました。

【選択のとき】出生前診断を受ける?

出生前診断を受けるのか、受けるならどの検査にするのか、その場で決める必要がありました。何故なら、前述したとおり、人工妊娠中絶をするにはタイムリミットがあり、あまり時間の猶予がないからです。

この不安な状況のなかで、出生前診断を全く受けずに出産する勇気はありませんでしたので、なにかしらの検査は受けたいと思っていました。むしろそのために大学病院を紹介していただいていたので、どの検査を受けるか、その場で夫婦で話し合いました。

結論から述べると、最終的な決断としては、「まずクアトロテストを受けて、染色体異常の可能性が高ければ、羊水検査に進む」というものでした。

羊水検査は、リスクもあるうえに費用が約10万円。今思えば、確定の結果が出るのだから出し惜しみするものでもなかったなとも思うのですが、その場で決断するには高額に感じました。(金額が1番の理由ではありませんでしたが。)

本音を言えば、お腹に針を刺すこと・その結果さまざまなリスクを負うこと・確定の結果を突きつけられることが怖くて、勇気が出なかったのです。

まずはリスクが低く、比較的安価なクアトロテストで確率を出してもらい、羊水検査による流産のリスク【1/300】よりも染色体異常の可能性が高かった場合は、羊水検査を受けようと夫婦で意見が一致しました。

その場でクアトロテストの予約を入れ、その日の診察は終了となりました。

この日の会計は、カウンセリング費用:8,500円+精密エコー代:11,664円で、合計20,164円でした。

もちろん保険診療ではありませんので、全額負担です。

この先、もしかしたら赤ちゃんに何らかの異常が見つかるかもしれない。それを見つけるためにもたくさんのお金がかかるし、なにか異常があった場合にもお金がたくさんかかるんだろうなと覚悟しました。

まとめ

大学病院でのカウンセリングや診察では、非常に残酷でシビアな現実を突きつけられ、いかに自分に知識がなく、お花畑状態であったかを思い知らされました。

出生前診断についても、選択肢はあるものの、お医者様は検査の内容などを教えてくれるだけで、誰かがアドバイスをしてくれるわけでもなく、頭も心も整理がつかぬまま、夫婦で決断しなければならないので、とてもしんどい時間でした。

なにより、望んで授かった命なのに、出生前診断を受けること・中絶の可能性を否定できないことに、罪悪感しかなく、お医者様とのカウンセリングもとても気まずい時間でした。

出生前診断については、素人がいただいた資料を読み返しながら書いているので、参考程度にしていただき、詳しく知りたい方は、医療機関で解説されている記事でしっかりと調べてください。

次回は、クアトロテストを受けた日・結果を聞きに行った日のことを綴りたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。それでは、また!

※ 続きの記事が出来ましたら、こちらに追記し、リンクを添付いたします。

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この記事を書いた人

◇ hiroshima¦3児の母
◇ 長女(2018)・次女(2020)・長男(2023)
◇ マイホームとキャンプのブログも書いています

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